暗号解読/The code book

 ふだん触れることの無い世界? いえいえ意識してなくてもそのクリックが暗号化されている現代の社会・・ そんな今だからこの本は最高に面白かったです。
 「カエサル暗号」「ヴィジュネル暗号」「ビール暗号」「エニグマ」「秘密鍵暗号」「公開鍵暗号」から「量子暗号」などなど・・暗号を作る側と解読する側のドラマ満載。 加えて「ロゼッタストーン〜ヒエログラフ」「線文字B」のような古代文字の解読など、世界史のなかにこんなドラマチックな物語があったとは!です。
 暗号制作と解読の話の多くは学校の教科書のような表舞台?にはほとんど載ってませんし、実は自分自身知らないことばかりで驚きました。 #暗号学って工学部でも正規の講座はあるのかな? 防衛大学なんかだとあるんだろうな・・ などと想像したり(^^; もちろんこの本にも載らない、いわゆる「語られない真実」というのもまだまだ存在するのでしょうなぁ)
 一つ一つの暗号に関する技術的な紹介もハンパでなく丁寧で、きちんとした理解へ至る正確さを求めているます。 そんなこんなで、ちょっと理学系の知識があると堪らない内容で、もうページをめくるのが止まりませんでした。 個別の暗号のテーマはさらにさらに奥の深い内容がある訳なのだと思いますが、限られた範囲の中でとはいえ、"知" の世界を広める "本" を執筆する著者のパッションに脱帽です。