名古屋へ

 ちょっといきなりの出張が入り、うわさの愛・地球博へ出かけることになりました。 前日の天気予報では曇りだったので一応折り畳み傘を持参しました。 会場のプレスセンターで朝の10時から用事があったので、藤沢5時31分の東海道線に乗り、6時13分に新横浜着、6時24分発ののぞみに乗る・・と事前に駅探で移動スケジュールを組み立てました。 その先はよく判らないのですが、8時に名古屋に着けば遅れることはないでしょう。 便利な時代。
 しかし・・横浜駅東海道線を降りて京浜東北線に乗り換えた時、突然「しばらく停車します・・」の車内放送が・・ おりゃ! 新横浜では11分しか余裕はない・・ これまでの経験でJRがいったん止まったら10分やそこらでResumeした記憶はない・・ こりゃ別のルートをとらねばならぬ・・ と頭がぐるぐる回りました。 ここから新横浜まで乗り換えるとしたら市営地下鉄しかない。 はたして乗り換えて間に合うだろうか・・ 地下鉄に移動したとたんに京浜東北線が動き始めたら・・ ううう〜 しかしその可能性は非常に低い・・ よし、地下鉄だ! とホームに降りて電車の一番後ろの方に早足で歩き始めました(なんと最前車両に乗っていたのです)。
 ところが車両のうしろ1/4くらいまできたところで「間もなく発車します。乗車してお待ちください」の車内放送が・・ あ〜よかった。 これなら間に合うと思い再び車内へ。 つり革につかまりつつドアが閉まるのを待っていました。 しかし1分経ち、2分経ち・・いつまで経っても発車しません。 おかしいな〜と思っていたら、「ただいまの放送を訂正いたします。しばらくこのまま停車します」と放送が入りました。 なんじゃ〜 おいおい、まてまて! どうしてくれるんじゃ〜 と再び地下鉄に向かって今度はダッシュしました。
 急いで切符を買って、地下鉄のホームに降りたのは6時5分。 横浜から新横浜までは11分とあったので、なんとか間に合いそうだとホッとしました。 で、次の新横浜行きは・・ お〜6時11分か〜 え?? 6時11分、まだあと5分も来ないの? 11足す11は22・・ 新横浜着は22分。 地下鉄のホームから新幹線のホームまで、残された時間は2分・・ しかも今度は登り。 あせあせしながらドアの前に立って最後のダッシュに備えました。
 新横浜に到着は定刻どおり、さすがに日本の鉄道は正確(少しは早く着いてくれ〜!涙)。 必死にダッシュをかけました。 エスカレータを駆け上がり、地上でいったん外へ出た後、新幹線の案内看板を頼りにさらにダッシュ。 のこり1分。 新幹線改札を駆け抜け、ホームへの階段を駆け上がりました(こんなに走ったのは久しぶり、心臓バクバク)。 しかし、ホームへ着いたときにはのぞみの最後の方の車両が左へ流れていくのがわずかに目に入っただけでした・・
 近くにいた駅員さんに「京浜東北の遅れで・・」と息切れしながら訴えたところ、「あ〜いったん改札を出て、窓口で次のに変更してください。いまなら6時39分に間に合いますか・・」といとも簡単に言われました。 改札の脇を駆け抜けて、急いでみどりの窓口へ向かったところ、そこでも手慣れた感じであっさり15分後の次の指定券へ変更してくれました。 ある意味JRってたいしたものだな〜と感心した次第。
 さて、汗ビッチョリになってポカリスエットを飲みながら名古屋へ到着。 ここからどうやって乗り換えるかほとんど情報もなかったのですが、万博八草まで乗り換えなしの専用電車が同じJRで出ているそうで、そちらのホームに向かいました。 8時22分の電車ということであと20分ほどあったのですが、ホームの駅員さんに「8番の車両が便利だよ」と告げられ、こりゃなんかあるな〜と思い8番車両の列に並びました。 名古屋から38分も電車に乗って万博八草に着いたところ、8番車両の目の前が出口改札でした。
 おーこういうことか、ラッキーラッキーと小市民的幸せを感じながら、今度はリニモというリニアモーターカーに乗り換えです。 早足で乗り換えに向かったところ既にそこにヒトヒトの列がありました。 だけでなく、自分の後ろにさっき降りたJRからの人の列がどんどん連なってきていました・・ なんだなんだ・・ なんでこんなに人がいるんだ・・ 会場まで数分のリニモに乗るためにさらにここから15分近く待ってしまいました。 1回のリニモに全員乗れる訳でないので、JRからの乗り換えで列の後ろになった人はさらに10分近く待つと思われます。 一体どこのだれがこんなアクセスを設計したのでしょう??? 乗り換え一つをとっても、まったく別システムをむりやり接続したような使い勝手です。 名古屋近辺の方は電車なんか使わなくてみんなクルマでやってくるのでしょうか。 名古屋の方は普段電車を使わないのでしょうか。 もしかして地元で電車で会場に向かうってのはクルマを買えないってことと同意義? どうせなら新幹線の駅から会場に入れれば便利なのにね〜
 さて、そうこうしながら仕事には間に合いました。 午前中のプレスは12時前に完了。 次は12時半から会議室で別の打ち合わせ。 会場内の移動もあるし、お昼に当てられる時間は15分くらい・・ どこかでお昼を・・ と思って会場内を歩いていくと、なんだかどこかのスーパーのフードコートのようなたたずまいのワイワイ食堂があちこちにあります。 いわゆる旗竿のぼりもあちこちにひるがえって、なかでみんなが食べている風景もまさに日本の大衆食堂の雰囲気。 トレーを抱えて席探し・・ あれ?ここって万博会場??? そういえば売り子の兄ちゃんは怪しい日本語をしゃべる中近東系のおじさんだったね〜
 午後の会議も順調に完了し、万博会場に出たのは14時半過ぎ。 朝の天気予報は全く外れて、蒸し風呂状態のカンカン照り。 ちょっと歩くだけで気持ちが悪くなる。 それに夏休み前の平日なのにこの人出は一体何? つい先日までダーウィンの毎日32度の中にいた時は暑くても元気だったのに〜 湿度が高いとこんなにくるしいの? そういえば革靴だし、まだネクタイしてた・・ ううう悲惨・・ あーダーウィンに帰りたい・・ 短パンビーサンで暮らしたい・・ 打ち合わせの後は色々と会場を回ろうとちょっと遅めの20時44分の新幹線を予約していたけれど、もう暑さに我慢できず・・ それにいくらなんでも体が大事。 近くにあった中近東系の展示とアジア系の展示を少し見ただけで早めに引き上げることにしました。
 しかし、国力(経済力)の違いは展示にくっきりと反映されています。 万博といったって遠いアジアの果ての日本に展示を出すってのはそれだけで大変な出費だし、もしかしたら1日の人件費がその国の一般的年収くらいの費用がかかっているかもしれない・・ 国のカルチャーを展示するというより、安普請の手っ取り早い土産物売り場と化してました。 しかしそれはそれでおばさんたちには受けているようでした。 訪れる方もこんなだから、展示そのものが文化祭+αになっちゃってもしょうがないのかもしれません。
 結局15時半には会場を出て、19時には新横浜へ到着。 あ〜つかれた〜