津訪問

 テーザーの全日本選手権を今年は津で開催する方向で検討しており、春うららの快晴の日曜日、協会会長と理事二人で津の伊勢湾海洋スポーツセンター(津YH)を訪ねました。
 実はこのYHは私が大学1年生のときのインカレの開催地でした。 1978年のことです。 その春からヨット部に入っていた私はようやくヨットに競技としての大会がある事を知ったばかりでした。(そもそも入部した時にはヨットにレースがある事を知らなかったのです) それでもあのインカレの異様な雰囲気のなかで同級生と広大ファイトを叫び続けていた記憶があります。 おそらく他の大学の新人たちも同じ気持ちだったんではないかな。 何度も何度も先輩の艇をかついで(当時はタイヤ付きの船台なんてない・・)スロープを往復しました。 一緒に参加しているという感覚がお互いのアドレナリンを刺激して、そこにいる人間がみなハイになり、いつでも走っていたように思います。 それがヨットに限らないと思うのですけど、いわゆるインカレの持つ魅力であり魔力であるのかな。
 このインカレでは確か1レースは8〜10mの強い南風の中、上マークまで1時間近いレグのレースがあったと記憶しています。 防波堤にあたる大きなうねりとビビビとくるブローをずっと陸地で感じていました。 そのなかキャプテンが5着でフィニッシュしたとの情報が入りました。 レースの中身なんて何も判ってないのですが、なんだか自分の事のようにうれしくて仕方が無かった記憶があります。
 インカレが終わり艇をトラックに積んだ後、砂浜の芝生で打ち上げの宴会がありました。 みんなしたたかに酔っぱらい、何人かは海で泳いだりしてました。 私も翌朝は砂の中で目覚めました。 どろどろの体を近くの水道で洗い、夏の強烈な日差しの中帰路につきました。 今回の訪問で、津YHの南側に湾曲した形で海水浴場が広がっているのが見えました。 地理的な記憶は28年過ぎて全く残っておらず、どこを見ても何も思い出せないのですが、あの砂浜はそのままそこにあるようです。