夜間飛行 VOL DE NUIT

 公民館で借りた本です。 サン・テグジュペリです。 南米と欧州とを結ぶ航空郵便事業を開拓したドキュメンタリー的小説です。 いまでこそ大陸間の夜間飛行はあたりまえの時代ですが、舞台は南米の都市を結ぶリレー航路の嵐の一夜です。 夜空に飛び立つ操縦士:ファビアンと陸上の責任者:リヴィエールとの心理状態と緊張に満ちた時間に作者のメッセージが重ねられて、ひとつひとつの言葉が沁みてきます・・
 チャレンジャーの事故の直後のレーガンのメッセージも同じでしたが、その時代のフロンティアの宿命と、そこに向かう人々の強さを描いて秀逸です。 みすず書房版 訳:山崎庸一郎