EARTH

 昨夜の不思議発見でちょっとだけ紹介されていた「EARTH」という映画ですが、公開されたばかりということで家族で見に行きました。
 これまで見たこともなかった地球の営みが5年間にわたるBBCスタッフの撮影記録のハイライトとして大画面に映し出されます。 主人公は地球の自然そのものであり、季節の移ろいとともに、「ホッキョククマ」「アフリカゾウ」「ライオン」「アムールヒョウ」「ザトウクジラ」「セイウチ」「ホオジロザメ」・・などなど、そのエリアでの最強の動物を中心に、ありのままの野生の生活を "信じられないようなカメラワーク" で捉えていきます。 #本当にどうやって撮影したのォ!?
 制作者の意図を100%把握してるわけではないので、あくまでも私の感触ですけど・・ 「オーケー? これだけで充分だろぅ」というメッセージが聞こえてくるような気がしきます。 そうです自然には "世界遺産" などという俗世間的定義の傲慢さをぶっ飛ばすような力強さがあります。 歴史の偉大な足跡ですら目先の物差しで評価しちゃうような現代社会に対するアイロニーのつもりもあったのかな・・ そういえば、ナレーターの渡辺謙さんの声はしますが (これがまた最高!)、スクリーンには一人の人間も (影すらも) 出てきません。 いわゆる人工的なものはひとっかけらも出て来ないのです。
 最後にちょっとした疑問・・ 現在あちこちで話題の "温暖化" に対しては北極の氷の減少による2030年のホッキョクグマ生態系の破壊 (つまり絶滅) が、予測される危機として語られていました。 一方、私的には初めての知識として「タイガには地球の1/3近くの森林があり、春になると氷が溶けるだけでそのエリアの酸素濃度が上がる・・」というのがありました。 「もしかすると温暖化によりタイガの酸素供給能力 (つまり=二酸化炭素固定能力) が増えることもあるんじゃないか?」 #もちろんアマゾンやインドネシアみたいに森林を伐採してしまってはダメですけど・・
疑問二つ目・・ 温暖化で氷が溶け出すと地球全体で "水" の量が増え、"オカバンゴ・デルタ" のようなエリアも広がるかも??? もしかしたら砂漠の緑化が進むのかも??? "今より少し暖かい地球" には "それに適した生態系" というのが形作られていくような気もします。 このあたりまでくると10年やそこらで結論は出ないでしょうから (100年単位でも無理かも)、"温暖化だけ" でない視点で、広く自然との共存を考える必要を感じます。 #必要以上の暖かさやファッションの為に野生動物の毛皮を着るなんて最低だ!
 今日の映画ではその部分は全て見る側に預けられているようにも感じました。