波切大王の冒険

akaisan2005-01-21

 有名な大儀見薫さんのメルボルン〜大阪地球縦断レースの航海記です。 そしておよそ1ヶ月で10,200milesを帆走したダブルハンドヨットレースの優勝記です。
 同乗したトンプキンスさん、二人の関係の描写が素晴らしいのですが、表面的な記載という訳ではないのですが、もっともっと突っ込んだ気持ちを伝えてくれるような内容がほしかったと思うのは私だけではないのでは・・と思います。 レースの間のことをもっと知りたい、読みたいと思います。 ただ、大儀見さんも書いていますが、実際の航海途中は艇を走らせることがたいへんで、あとで本を書くことなど考えられない状態で、レースの後で航海記録をもとに思い出しながら書いた本なので、これはしかたが無いかと思います。
 力強い文章からは、レースの過酷さ、大変さは充分に伝わってきます。 そして、ちょっとした冒険を実現できなかったほとんどの日本人に対しての気持ちは充分に伝わってきます。
 でもここまでは自分には出来ないな〜 1988年5月講談社、1,300円